上の子どもが、夜10時過ぎに車のタイヤがパンクしたと電話をかけてきた。(半年ぶりに仕事が10時に終われたので 牛丼屋に寄り道をしようとしたら縁石に当ったらしい。)
え~~。私は、今からお風呂に入って寝ようと思ったのに・・・・貧乏人のおぼっちゃんは、とっくに酒飲んで寝てるし・・・・はぁ~~~~
一応、おぼっちゃんを起こして言ってみた。
私:「市内でタイヤがパンクしたんやって。どないしたら ええん?って電話かかってきたけど?」
おぼっちゃん:「え~~、オレ寝よんやけど。疲れとうし」
私:「私やって疲れとうわよ。」
おぼっちゃん:「オレ、行かなあかんのかぁ? え~~嫌やなぁ」
埒があかず、堂々巡りだ。挙句の果てに ふとんの中から「子どもの友達は、パンク直せんのかなぁ」と言い出す始末。
「もういいわ、私が行ってタイヤを交換してくるわ。」
子どもの車のタイヤは交換したことがないので、真っ暗の中スペアタイヤや工具を探すのも時間の無駄と思い、いつもお世話になっている整備士さんに電話を掛けて教えてもらった。そして、出かけようとしたら、おぼっちゃんが服に着替えて玄関に立っていた。「しゃーないけん、行くわ」だって。
おぼっちゃんは、飲んでるから私が運転した。おぼっちゃんは、自分の好きな音楽を聞きながら、朝が早いのにぃ~とか寒いなぁ~とか何とかブツブツ言っていた。
車に乗ってまで文句言っても仕方ないのに、うっとおしい限りである。子どもが困っていても、自分のことを真っ先に考えるのが、おぼっちゃんだ。このお考えはどんな場合にでも優先されるようである。
現場は、ホイルが飛びタイヤは見事にぺっちゃんこになっていた。おぼっちゃんと私はさっそくタイヤの交換に取り掛かった。車体の下に少しもぐって、「ここにジャッキを当てるんぞ。覚えとけよ」と偉そうに子どもに言いかけた時、「そこじゃないです、おとうさん」と声がした。おぼっちゃんの仕事はここで終わった。
私が、タイヤを交換するのを気の毒に思った整備士さんが、わざわざ来てくれたようだ。もう夜の11時である。本当にありがたいことである。整備士さんは、「僕がやります」と言って10分ほどでタイヤの交換をしてくれた。私は、この整備士さんの会社の簿記やパソコンの使い方の手助けを少ししている。そのお礼として、私の車が止まったときには助けに来てくれることとなっている。今回このことを守って来てくれたようだ。やはり普段から人には親切にしておくものだ。
帰りの車の中おぼっちゃんは、「オレは何しにきたんだろう。」と眠たそうだった。
そして車のバックミラーには、夜中に私たちを呼びつけた子どもが、牛丼屋のドライブスルーに並んでいるのが映っていた。
親が親なら子も子である。